柚木は９年でなりかかる

放置していた生ゴミにウジが湧いたり、
忘れていた炊飯器の米がかびたりしたのは良い思い出。

その一人暮らしメモリーズに新たな一ページが刻まれてしまいました。
非常に不本意だ。

今回は米にわいた虫です。
一時期ふたを開けっ放しにしていたことがあるので、そのせいだと思います。
防虫剤も使用期限切れてら。

ちなみにホシは、黒くて羽の生えたやつ。
しかも大量発生中。
現行犯？　なんだから当然クロです。
黙秘は認めるが、反論は認めん。

さてこの米どうしたものか。
虫気持ち悪い。
蜘蛛の糸のようなものがたくさんあるのが一段と気持ち悪い。チクショウ。


炊飯器事件以来、２か月は放置していた。
その間、米の確認なんてしてなかったし。
納得できるといえば納得できる。

調べてみるとこの虫、ノシメマダラメイガというらしい。
季節には割と関係なく発生してしまうようで。

……私と一緒に成人したのね、あなたがた。

しかしこの虫たち、なぜか動かない。


「嬢ちゃんごときに逃げだす俺達じゃありやせんぜ」


と尊大な態度、実に腹立たしい。
――ではなくて。
蓄積されていった毒でお亡くなりになったのだろうか。
虫ごとき、とは思うけど、なんか怖いぞ。

まぁ、よくよく調べてみれば、成虫は米を食べないそうです。
幼虫の時、腹いっぱい食った報いだなこのやろー。


産みつけられた卵は無事孵化し、幼虫たちは米を食べ放題♪
良く食べよく寝てよく食べて。
力をつけた彼らの背には、いつしか大空を舞うための羽が生えていた。

さぁ、みんなで飛び立とう。新たな大地を目指して！

しかし米びつのふたは固く閉じられたまま。
その後、彼らは飛び立つことはなかった。

……ＧＡＭＥ　ＯＶＥＲ……


盗み食いの結果が、ガ死（蛾・餓死）とはな。
……エピソードを考えたところで特に同情できるわけでもなく。
※そもそも成虫は飲まず食わずで一週間くらいで死ぬらしいし。

閉じられた空間のこと。
兄弟姉妹で新たな子を残したかもしれんなぁ。
まぁ、命がけで残した卵だが、さっくり処分させてもらう。


ざまぁみろ


人様の飯を食い漁るからだ。がはははは。

さて。
虫くらいなら取り除いて食べてしまおうかとも思ったけれど、糸は嫌だ。
というわけで捨てることにしました。
来るなら来いや、もったいないお化けめ。